LA住人の心のガソリンスタンド
IN-N-OUTの英語的に発音すると「イン・ネ・ナウト」。LAのアイコニックなバーガー屋として知られ、LA住人は幼少時代から老後までN-N-OUTにお世話になります。人生の各時代で、IN-N-OUTに思い出があると言っても過言ではないでしょう。
学生時代は、友達と集まり裏メニュー「アニマルスタイル(サウザンドドレッシングがけ)」をクールに注文。青年時代は、いつの間にかベジタリアンになった友達がオーダーする裏メニュー「ベジバーガー(肉パテ抜き)」や「グリルドチーズバーガー(肉パテの変わりに焼きチーズ)」から考え方の違いを知る。大人になり、実はIN-N-OUTの各店舗の店長が年収1,500万円であることを知って驚き、いつも飲んでいたドリンクの底に「John 3:16」がヨハネ福音書3章16節である事とオーナーの信仰心に感じるものがある。
人生の中盤になった頃、夜遅くまで仕事をした時の心のガソリンスタンド的存在でもあります。LAのお店は早く閉まりますが、IN-N-OUTは深夜1時まで白い光を輝かせて暖かく迎えてくれる。人生でショックな事があった時、仕事で打ちひしがれた時、一人で深夜をドライブすると、何故かIN-N-OUTに辿り着くんです。そして、ドライブスルーで「#1(ダブルダブルバーガー + フレンチフライ + ドリンク)」を頼み、大きく口を開けてバーガーを齧った時の「今日、自分、頑張った、エラいよ」という感情になる。
コロナ禍の長いロックダウン時代、IN-N-OUTは毎日朝から深夜までドライブスルーの大行列で、深夜になると50台ぐらい並んでいました。もしかすると、IN-N-OUTのノスタルジックな思い出に呼び寄せられたのかもしれません。


